研究成果
デンマークの教育制度・ペダゴーなどについて
留学先(2009年度)であったデンマークでの研究成果を報告しています。「人と人とのふれ合いから生まれる、居心地のよい空間・時間」という意味を持つデンマーク語のヒュッゲ(hygge)という言葉通り、デンマーク人は「ゆったりとした時間」と「居心地よさ」の中で学ぶ教育を目指しています。
睡眠を中心とした生活臨床(生活の立て直し)の必要性
「24 時間型社会」に変貌しつつある日本では、国民(16歳以上)の睡眠時間がこの50年間で約50分短縮したといわれています。この傾向は人生の出発点にある乳幼児期でも見られ、子どもたちの心身の状態に大きな影響を及ぼし始めています。そこで、睡眠を中心とした生活全体の立て直し(生活臨床)の必要性とその実践内容を共同研究の成果からお伝えします。なお詳細な調査結果は、「生活実態調査の結果」をご覧ください。
生活実態調査の結果
睡眠を中心とした生活全体の立て直し(生活臨床)の必要性を明らかにするために行った、乳幼児、小学生・中学生・高校生本人、その保護者および保育者、先生方が対象の生活実態調査の実施報告です。質の高い睡眠が、食事や前向きな行動につながると言われる自尊感情を含めた心身の状態などの様々な側面と関連があることを示すデータを示しています。
「睡眠健康教育」の実践に関する調査・研究
「生活病理・生活臨床に関する臨床教育学的調査研究(平成19~21年度)」および「生活病理に抗するための生活臨床に関する実証的研究(高等学校編)(平成22年度)」で行った生活実態調査の結果を分析・考察した結果、睡眠が乱れている子どもは、学習をはじめとした学校生活、家庭生活においても自分の能力を十分発揮できていないこと、睡眠の質が向上すれば心身の状態が安定し、能力が発揮できるようになることが推測できました。そこで、睡眠健康教育(保健指導)を施す前後での小学生・中学生・高校生の心身(睡眠の状態、自尊感情、ストレス反応度など心の面)の状態を比較することで同教育の意義と効果を検討し、睡眠を中心とした生活全体の立て直し(生活臨床)の重要性を明らかにすることを目的とし、実践をもとにした調査・研究を行ないました(平成23~25年度)。