「睡眠健康教育」の実践に関する調査結果(小学校編)
「睡眠健康教育」として小学校3~6年生の子どもたちを対象に、「睡眠」の重要性やメカニズムを伝える内容の「睡眠健康教育」の授業を実施したところ、実施前と実施後を比較すると、睡眠の状態が良くなるとともに、自尊感情や学習意欲が向上し、ストレス反応度、抑うつ度が低下するなど、心の状態の変化が起こりました。
調査・研究の概要
概要
「睡眠健康教育」の授業を実施する前に1回目の調査を行い、授業実施直後に「生活習慣チェックリスト」を使って自分の生活を見直し、改善の目標を設定してもらいました。その後、学校および家庭で睡眠シートをつけながら2週間の生活臨床を実行してもらい、同じ内容の2回目の調査を実施しました。さらに、その後通常の生活を送ってもらい、2ヶ月後に3回目の調査を行いました。なお授業の内容は、「睡眠健康教育」の授業・指導内容をご覧ください。
調査項目
「睡眠の状態」に関する7項目(平日の平均起床時刻・平均就寝時刻、入眠状態・中途覚醒の有無など)、「心身の状態」に関する58項目(自尊感情、学習意欲、ストレス度、抑うつ度)について、3回にわたって小学生を対象に質問紙調査を実施しました。
調査期間
2012年9月~2013年1月
調査対象
公立小学校に在籍している小学校3年生~6年生約1,400人
調査・研究の詳細
ここでは、概略ですが現時点での分析結果などを報告します。
報告書詳細
表紙、はじめに
調査・実践の内容
調査・実践の結果
児童の感想
全体単純集計結果
おわりに
「睡眠健康教育」の授業・指導内容
概要
3・4年生と5・6 年生用の2種類を用意し実施しましたが、今回は5・6 年生用のみを紹介します。なおこの授業では、粂 和彦先生(熊本大)のHPにおいて「非営利目的」で使用が許可されているPPTのコンテンツ、および田中秀樹先生(広島国際大学)の許可を得て「生活習慣チェックリスト」および「睡眠シート」を使用しました。
詳細
子どもたちが理解しやすいように、良質の睡眠の三要素である、総睡眠時間・睡眠の時間帯・睡眠のリズム(レム睡眠・ノンレム睡眠)を動物の睡眠の特徴を参考に、パワーポイントを使って伝えました。また授業中を進める上で、書き込み式のワークシートを配布しました。